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2008/09/07

愛着関連の書籍リスト

 この数年で、愛着関係の書籍が一斉に出版され、にわかに日本語で手に入る愛着関係の情報が増加した。どのくらい一斉かというと2005年の「アタッチメント―生涯にわたる絆」を皮切りに、2006-2008年の間に雑誌も入れて8冊程度。その前は90年代に2冊、80年代に2冊、他にBowlbyによる「母子関係の理論」の3部作が新版で出ていたくらい。もちろん海外ではこの数倍の書籍が出版されているが、改めて気になったので、リストを作ってみた。

 以下がそのリスト。愛着という言葉の使われ方は専門用語でもあると同時に一般的な言葉でもあるので、専門性の程度が分からない書籍もあったりして、ここから漏れているものもある。並びは年代順。ただし、3部作だけは頭に持ってきた。
 何かの参考になれば(もしも抜け落ちているものがあれば教えてください)。


WHOに依頼された調査研究の成果。愛着という発想のはじまり。より一般向けに書かれたものが「Child Care and Growth of Love」。すでに品切れ。

 乳幼児の精神衛生
 Bowlby, J. 黒田実郎(訳)
 岩崎書店
 1962


Bowlbyの3部作。すべての愛着研究の基礎。

 愛着行動 母子関係の理論・1 新版
 Bowlby, J. 黒田実郎・大羽蓁・岡田洋子・黒田聖一(訳)
 岩崎学術出版社
 1991

 分離不安 母子関係の理論・2 新版
 Bowlby, J. 黒田実郎・岡田洋子・吉田恒子(訳)
 岩崎学術出版社
 1991

 対象喪失 母子関係の理論・3 新装版
 Bowlby, J. 黒田実郎・吉田恒子・横浜恵三子(訳)
 岩崎学術出版社
 1991


Bowlbyの著作2つ。内容が同じだった記憶が。もとは「Secure Base」のはず。「Making and Breaking of Affectional Bond」だったか? 記憶があいまい。Secure Baseの方は海外においては引用されることが多い。

 母と子のアタッチメント―心の安全基地
 Bowlby, J. 二木武(訳)
 医歯薬出版
 1993

 ボウルビイ母子関係入門
 Bowlby, J. 作田勉(訳)
 星和書店
 1981


20世紀中に出版された、日本人の手による愛着についての数少ない書籍。

 愛着の発達―母と子の心の結びつき
 繁多進
 大日本図書
 1987

 アタッチメントの研究―内的ワーキング・モデルの形成と発達
 久保田 まり
 川島書店
 1995


Jeremy Holmesによる解説書。もちろんすでに品切れ(のためリンク無し)。

 ボウルビィとアタッチメント理論
 Holmes, J. 黒田 実郎・黒田 聖一(訳)
 岩崎学術出版社
 1996


そして2005年のこの本。ここから愛着関連の書籍・雑誌の特集が増加。

 アタッチメント―生涯にわたる絆
 数井みゆき・遠藤利彦(編著)
 ミネルヴァ書房
 2005


雑誌での特集。その1。

 そだちの科学 no.7―こころの科学 (7) 愛着ときずな
 滝川一廣・小林隆児・杉山登志郎・青木省三(編)
 日本評論社
 2006


少し毛色の違うものだけど、興味を引かれる。

 刻印づけと嗜癖症のアヒルの子―社会的愛着の原因をもとめて
 Hoffman, H. S. 森山哲美(訳)
 二瓶社
 2007


雑誌での特集。その2。編者はこのほどBifulcoによるAttachment Style Interviewの日本語版を作成。

 こころの科学134号 子育てとこころ――養育と愛着
 吉田敦子(編)
 日本評論社
 2007


2005年の「アタッチメント―生涯にわたる絆」の第2弾。

 アタッチメントと臨床領域
 数井みゆき・遠藤利彦(編著)
 ミネルヴァ書房
 2007


精神分析との再接近。監訳者も発達心理学者と精神分析家という組み合わせ。

 愛着理論と精神分析
 Fonagy, P. 遠藤利彦・北山修(監訳)
 誠信書房
 2008


数少ない、というか唯一の成人愛着研究の翻訳書。

 成人のアタッチメント―理論・研究・臨床
 Rholes, W. S. & Simpson, J. A.(編) 遠藤利彦・谷口弘一・金政祐司・串崎真志(監訳)
 北大路書房
 2008


愛着理論を利用した治療への展開。その1。先の世界乳幼児精神保健学会の後、横浜でBrishによる研修会が行われていた。

 アタッチメント障害とその治療―理論から実践へ
 Brish, K. H. 数井みゆき・遠藤利彦・北川恵(監訳)
 誠信書房
 2008


愛着理論を利用した治療への展開。その2。

 愛着と愛着障害
 Prior, V., Glaser, D. 加藤和生(監訳)
 北大路書房
 2008



以下は補足的な情報。


持ってはいるものの、未読のためどう評価をして良いのか分からない。

 心的外傷を受けた子どもの治療―愛着を巡って
 James, B. 三輪田明美・加藤節子・高畠克子(訳)
 誠信書房
 2003


BowlbyおよびAinsworthの流れを引く愛着理論研究者からはこれは愛着理論ではないとの評価(のため一応リンクは張らないことに)。

 愛着障害と修復的愛着療法―児童虐待への対応
 Levy, T. M., Orlans, M. 藤岡孝志・ATH研究会(訳)
 ミネルヴァ書房
 2005

 愛着臨床と子ども虐待
 藤岡孝志
 ミネルヴァ書房
 2008

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