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2007/04/27

Adult Attachment Interview

 愛着理論は人格の発達心理学であり、臨床の理論であるが、それは愛着関係が人間の発達や健康に与えるnormativeな側面と個人差とを同時に取り扱っている。この個人差は愛着スタイルとか愛着分類とか、愛着のパターンと呼ばれたりしているが、主に社会心理における愛着スタイルは質問紙によって測定され、主に発達心理および臨床心理における愛着分類はAdult Attachment Interview(AAI)と呼ばれるものによってなされる。

 AAIは成人を対象として、個人がその両親との愛着関係について、どのような表象を保持しているか、あるいはどのような心の状態を持っているかを測定する、半構造化面接である。この表象が個人の愛着関係に関する認知・情緒・行動を組織化するとされ、また個人の子どもとの愛着関係や、子どもの発達に影響すると言われている。
 国際的に広く使われ、幼児におけるストレンジ・シチュエーションと同等の標準的な手法として取り入れられるものなのだが、その使用のためには世界の数ヶ所で行われている研修に参加し、さらに逐語録のコーディングとスコアリングの試験に合格する必要がある。要するに、外国に行って、英語でこれをならわなければならないのだ。それも2週間。それに加えて半年ごとに10の逐語分析を3回という試験。
 困難ではありそうだけれども、今年の初めからこのAAIの研修会に参加しようと思って問い合わせをしていたところ、思いがけず今年の前半に行われる研修会に参加できることになった。そう、もうすぐだ。本当はもっと時間をかけて英会話を習いながら準備をするつもりだったのだが、短い準備期間で渡航することになってしまった。もちろんうれしいことであるし、いずれ取り組むつもりであったので問題はないといえばないのだが、慌ただしい年度の始まりになってしまった。

 今日、そのマニュアルが届いた。まだパラパラとしか見ていないが、半構造化面接を実際に研究に使える水準で組織化していくというのは相当なセンスが必要であるというのは臨床の人であれば実感できることだろうと思う。こうして形になったマニュアルをめくるということにいくらかの興奮を覚える。
 同時に、この習得のために行われるディスカッションにどのくらいついていけるのかという不安も胸に浮かんでくる。

 そもそも、これを習得したところで、使う機会があるのだろうかという問いには目を背けておくことにしよう。

 それにしても、参加費用の振り込みや宿泊施設について、問い合わせのメールをしたというのに、そちらに関しては返事が来ない。欧米人はこちらからしつこく言わないとダメだよと言われていたのだが、本当だなと実感する。いきなり全額送金していいのだろうか。宿泊施設にメールで部屋の予約の問い合わせをすればいいのだろうか。学術的な部分のすぐ隣に、こんな現実が待っている。

追記:4/30 カテゴリーを変更しました(臨床心理学→愛着理論)

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コメント

こんにちは。
AAIですか。興味深いですね。
被験者になったことがありますが、とても良い経験でした。
アタッチメント研究は、現実の子育て支援にも役に立ちますし、神経心理学ともリンクしますし、精神分析と他の領域のかけはしという感じがして、期待して見ています。
実り多い渡米になりますように。

投稿: つなで | 2007/04/29 17:03

 つなでさん、こんにちは。
 まさに愛着理論の位置づけというのはそのようなものになるのだろうと思います。ゆりかごから墓場まで。神経学から心理学まで。
 問題はそれをどう使っていくかという私たちの問題であり、なによりあえてこれを学びに行く私の問題であるわけです。が、そこがまた…。
 この経過はおいおいここで報告していこうと思います。

投稿: nocte | 2007/04/29 23:55

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