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2007/03/31

論文の見出し

 心理臨床学研究を見ていると、大ざっぱに言って「はじめに」「事例」「考察」「おわりに」という構成になっている。自分でも使ったことがあるように思うし、それでも前から疑問に思っていたのだが、この「はじめに」と「おわりに」というのはどのような意味を持つものなのだろう。私の個人的な感覚ではこれらはいくらか個人的な論文執筆に当たっての動機のようなものとその後始末を請け負っているように思うが、実際のところはそうでもないようだ。

 いわゆる心理学の論文では「背景」「問題と目的」などの言葉で表されるような内容が「はじめに」には含まれている。そして「限界」「今後の課題」「将来の展望」「要約」などの言葉で表されるような内容が「おわりに」には含まれている。それがどうというほど明確な意見があるわけではないが、見出しはもう少し内容を指し示すものの方が良いのではないかと思ったりする。「はじめに」は書き始める前に、という意味に思えるし、「おわりに」は書き終わって、という意味に思えるのだが、そうでもないのだろうか。
 特にそれが調査や実験の論文の場合には、もう少し心理学としての形式に持っていってもいいのではないかと思うのだが、そうでもないのだろうか。

 考えてみれば私は事例論文のかき方について、系統だった指導を受けたことはない。そうでなくとも事例論文の書き方にはいろいろな形式があって、精神分析的なそれに至ってはほとんどエッセイのようなものまである。その形式も含めてその著者の人となりや治療観を反映するものであると私は思うところもあるので、何も統一した事例論文の書き方というものを定める必要はないとは思うが、それでも可もなく不可もなく、という書き方の1つくらいあってもいいかもしれない。いや、きっと探せばあるのだろうな、すでに。
 それほど形式にこだわるわけではないし、新しい思考を展開させるものが窮屈な形式に縛られることにも弊害はあると思うのだけど、それでも「はじめに」と「おわりに」にはいくらかの抵抗を感じる私なのだが、皆さんはどのように論文の見出しを付けているのだろう?

 そんなパッとしない疑問を書き連ねたりして、生存報告のかわりにしたりしている。

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